2025-10-27
シーシーエス株式会社の中川です。
PF、PPF、PFD、PPFD。
突然ですが、皆様はこれが何を表すかご存じでしょうか?
これらは私たちが提案している植物栽培用照明の光の強さを表す言葉です。
光の明るさやエネルギー量を表す言葉では、
「照度」や「放射照度」などが一般的ですが、
植物にとって最も重要な光反応である光合成は、
光合成を行う物質に光の粒(光子あるいは光量子)が1つ当たると、
1つ反応が進むという考え方をします。
そのため、植物栽培用照明では、光の粒の数で光の強さを表します。
それが光量子束密度:PFD(Photon Flux Density)です。
光は電磁波の一種で、目に見える可視光線以外にも、
紫外線や赤外線がありますが、
植物が光合成に利用できる光は、
可視光線とほぼ同じ、400nm(紫色光)から700nm(赤色光)です。
光の強さを、この光合成に影響する波長範囲に限って示すものが、
光合成光量子束密度:PPFD(Photosynthetic Photon Flux Density)です。
PFD、PPFDは、光を受ける面の光の強さを示す言葉です。
それに対して、照明から出てくる光の量(光出力)を示す言葉が、
光量子束:PF(Photon Flux)と光合成光量子束:PPF(Photosynthetic Photon Flux)です。
| 単位 | 波長限定なし | 波長限定あり (400〜700nm) |
|
|---|---|---|---|
| 照明の光出力 | μmol s-1 | PF (光量子束) |
PPF (光合成光量子束) |
| 光を受ける面の光強度 | μmol m-2 s-1 | PFD (光量子束密度) |
PPFD (光合成光量子束密度) |
PF、PPFは照明の性能を表す指標として使われるもので、
私たちが提案している植物栽培用照明の資料にも記載しています。
お客様が植物を育てる際に重要となるのは、
植物に当たる光の強さであるPFD、PPFDになります。
それであれば、PFD、PPFDを性能として記載すれば良いと思われるかもしれませんが、
PFD、PPFDは照明との距離や周囲の反射率など、
測定する環境条件によって数値が変わります。
測定する環境条件までしっかりと定義をしないと、
正しい性能を表すことができないため、
植物栽培用照明の資料にPF、PPFを記載しています。
とはいえ、照明を利用する際に、対象の植物が育つだけの光の強さが得られるのかが、
お客様にとっての関心事になるため、
私たちは、お客様の環境条件(照明との距離や周囲の反射率など)をヒアリングして、
光強度分布のシミュレーションを行い、
お客様が利用する条件でどの程度のPFDが得られるのかを確認し、
データを添えて提案しています。
こういったデータも活用しながら、
お客様の利用環境に合った照明の選定、
数量の算出だけでなく、
照明の配置の提案まで行っております。
植物栽培用照明を検討される際には、ぜひ一度ご相談ください。
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