2026-05-27

植物栽培の光強度測定、照度じゃダメなの?

シーシーエス株式会社の中川です。

今回は光強度の単位についてお話をさせて頂こうと思います。

植物栽培の現場で照明のご提案をさせて頂く際に、
光強度として、私たちはPPFD(あるいはPFD)を使って、
ご説明を行いますが、
照度[単位:lx]で合わせたのではダメなのか?
放射照度[単位:W m-2]だといくつになるの?
という、ご質問を頂くことがございます。

照度はヒトの視感度特性を考慮した単位で、
放射照度はエネルギーとして表した単位です。

一方で、光合成速度は光の粒子(フォトン)の数に依存するため、
PPFD(あるいはPFD)[単位:μmol m-2 s-1]で光強度を表します。

実際にそれぞれの単位で表すとどのぐらい違うのか、
また、スペクトル(分光分布)の違いによってどの程度、数値が変わるのか、
を比較してみました。

各光源のPPFDが100μmol m-2 s-1の時のスペクトルとその時の照度と放射照度
図1 各光源のPPFDが100μmol m-2 s-1の時のスペクトルと
その時の照度と放射照度

図1のように、
PPFDでは同じ100μmol m-2 s-1でも、
照度や放射照度で比べると、差があることが分かります。

白色LED、白+赤色LED、白+青+赤色LEDの3つの光源で、
栽培比較を行い、最も収量が多く(重量が重く)なるものを選ぼうとする際に、
照度、放射照度で光強度を合わせてしまうと、
誤った結果を導いてしまう可能性がございます。

表1に照度、放射照度で光強度を合わせた場合の
各光源のPPFDを計算してみました。

照度が同じになるように合わせた場合には、
白+青+赤色LEDが他の照明の2倍以上のPPFDとなりますので、
これが最も重量が重くなると予想されます。

放射照度が同じになるように合わせた場合には、
PPFDが高いものと低いもので10%程度の差が出てしまい、
結果に影響を与えてしまうと予想されます。

照度、放射照度で光強度を合わせた場合のPPFD比較表
表1 照度、放射照度で光強度を合わせた場合のPPFD[単位:μmol m-2 s-1]

このように、合わせる基準が異なると、
光の色の差だけではなく、光強度の差も含んだ結果となり、
誤った結論を導いてしまう可能性がございます。

栽培比較試験は少なくとも数ヶ月の時間がかかります。
時間とコストを無駄にしないためには、
はじめの計画と、条件設定が重要になります。

当社では照明のご提案だけでなく、
人工光を使った植物栽培について、
幅広くサポートを行っております。

受託試験や測定器のご提案なども行っておりますので、
ご関心をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせ下さい。

●Facebook
展示会出展情報や徒然日記の更新のお知らせなど発信していますので
ぜひフォローをお願いします。
https://www.facebook.com/ccs.agri