ストロボ照明を簡単セットアップ!
お得に高画素カメラを活用する方法

(2023年 8月)

高画素カメラを使用して検査をしたいけど、できるだけ費用を抑えたい
そんなお悩みに、カメラとストロボ照明を上手く組み合わせることで実現できて、
さらに照明制御が簡単にできるお得な方法をご紹介します。

登場人物

  • ライティングコンサルタント Aくん・・・数多くの難案件をライティング技術で解決に導く、期待のコンサルタント
  • 営業マン Bくん・・・若さと元気とやる気だけが取り柄のシーシーエスのムードメーカー的営業マン
  • O課長・・・物流倉庫のシステム自動化を進める担当者

今日はお客様からの相談を受けて、現地訪問にやってきたAくんとBくん。

Aくん

「今日はいつにも増して特別に暑いな!

 気温は38度か!長時間外にいるとヤバい暑さだなー。」

 

営業 Bくん

「すまん、俺を置いて先に行ってくれ!

 お昼に冷やし中華を5杯食べたのに、冷えるどころか汗が止まらなくて、もうダメだ!!」

 

Aくん

「おいおい!体温調節の仕方、完全に間違えてるぞ!

 ほら、あれがお客様がいらっしゃる物流倉庫だ!がんばれ~っ!!」

 

営業 Bくん

「ふう、どうにかたどり着いた...。頼む!俺をそこの冷凍倉庫に放り込んでくれ!!」

 

Aくん

「汗でびしょびしょのお前が入ったら、今度はカチンコチンになるぞ!」

 

ピンポーン...。

 

Aくん

「ごめんくださーーい!!」

 

O課長

「いらっしゃい!こんな暑い中、よく来てくれたね!」

 

Aくん

「今日はどういったご相談でしょうか?」

 

O課長

「さっそく現場を見てもらおうかな。

 クーラーの効いた部屋に入ったところで悪いけど、ちょっと暑いこちらへどうぞ。」

 

営業 Bくん

「いやだ~!この部屋から離れたくない~っ!!」

 

Aくん

「こら!おもちゃ売り場の子供みたいなことを言うな!」

 

O課長

「ここが今回相談したい物流ラインだよ。」

 

Aくん

「サイズの異なる箱がたくさん流れているラインのようですね。

 こちらで何にお困りなんでしょうか?」

 

O課長

「実はね、この箱それぞれにトレーサビリティーのための二次元コードラベルが貼り付けてあって

 それを自動で読み取りたいんだけど、箱のサイズも貼られる位置も様々で、困っているんだ。」

 

Aくん

「ラベルの向きはカメラ設置方向に揃えていただけるのでしょうか?」

 

O課長

「それは大丈夫。多少の奥行きの違いはあるけど、ラベルの向きは揃っているよ。」

 

営業 Bくん

「箱のサイズってこんな小さいものもあるんですか?」

 

O課長

「そうなんだ。箱のサイズは10cmくらいのものから数10cmのものまで実に様々だよ。」

 

Aくん

「そうなると、複数台のカメラで撮像する場合は後の処理に工夫が要りそうなので、

 高画素カメラで大きな視野を一発撮像の方が良さそうですね。

 この二次元コードのサイズと全体の視野を考えると、20Mクラスの高画素カメラですね。」

 

O課長

「なんかすごく高価になりそうだなぁ。実は予算にあまり余裕がなくてね。」

 

Aくん

「20Mクラスのカメラでもローリングシャッターのモデルなら比較的安価なものがありますよ。」

 

O課長

「それはよかった!じゃあそれで考えようかな。」

 

Aくん

「実は、1つ問題があるんです。

 ローリングシャッターのセンサーは、画像を上から1ラインごとに撮影するので、

 移動する物体を撮像すると斜めに歪んだ絵になってしまうんですよ。」

 

O課長

「それはまいった・・・。このラインは結構なスピードだから、使えないかもなー。」

 

Aくん

「そうですね、通常だったら使えないんですが、

 照明側で工夫して使える状態を作ってみましょうか!」

 

O課長

「え!?カメラの問題を照明の工夫で解決できるの?

 意味がよく分からないけど、ぜひやってみて!」

 

Aくん

「今回のような案件にピッタリな機材があるので準備しますね。」

 

O課長

「それは助かるよ、どんな構成で画像歪みが解決されるのか楽しみだな。」

 

Aくん

「はい。今回は弊社のグループ会社であるEFFILUX社のバー照明2本を使います。

 こちらの照明はレンズの位置を変更することができ、こうすることで光の照射範囲を

 調節できます。照明の距離や角度を試しながら最適な条件を見つける事が可能です。

 一旦、この位置にセッティングさせていただきますね。」

 

営業 Bくん

「さらに、20Mの高画素カメラはこの位置に置いて...。」

 

Aくん

「お待たせしました!準備完了です!!

 早速照明を点灯して画像を取り込んでみましょう!」

 

パチッ

 

O課長

「撮像した画像はどうかな~?

あ!やっぱり画像が歪んでいて、二次元コードも潰れてる。。。」

 

Aくん

「びっくりさせてしまって、すみません。

 照明を定常発光のままで使った場合はこのように画像が歪むんです。

 ではこちらでどうでしょう?」

 

パパパパパッ!!

 

Aくん

「さあ、撮り込んだ画像をご覧ください。」

 

O課長

「おー、すごい!今度は画像が歪まずちゃんと撮れている!

 さすが20Mカメラだけあって、視野の端にある二次元コードもバッチリだね!」

 

Aくん

「はい。今回は照明とカメラを同期させ、ローリングシャッターで生じる取込みラインごとの

 ズレの影響を受けないタイミングでストロボ発光して撮像しています。」

 



ローリングシャッターの露光イメージ

O課長

「へぇ~!そんなことが出来るんだ。確かにすごいけど、配線とか設定が難しそうだなぁ~。」

 

Aくん

「それが、このBasler SLPコントローラーを使用すれば、Basler社のカメラと、

 シーシーエスの1,000機種を超える照明がケーブル1本で通信可能になり、

 画像検査システム構築時にネックだった、カメラと照明間の細かい同期設定が簡単にできるんです。」

 

O課長

「それはいいね。配線が少なくなるのは助かるよ!」

 

Aくん

「さらにBaslerカメラの専用ソフト (pylon Camera Software Suite)を使う事で、

カメラの設定と同じように照明設定も出来ます。

照明の明るさの設定だけではなく、カメラに同期したオーバードライブの設定等もでき、

またその設定がうまく機能しているかもビューアーソフトから簡単に確認できます。」

 

O課長

「なるほど~。それなら簡単にセットアップできそうだね。」

 

Aくん

「Basler Japan社と販売代理店契約を締結したので、弊社からカメラ・レンズ・画像入力ボードなどの

 Basler製品のご提供が可能になり、さらに幅広いソリューションをご提案できるようになりました。

 カメラ単体では難しいことも、各機器を工夫することで改善できるので、お気軽にご相談ください!」

 

O課長

「ありがとう!ぜひそうさせてもらうよ。

 あれ?そういえばBくんの姿が見当たらないけど、どこいったのかな?」

 

Aくん

「あ!もしかして!! O課長、冷凍倉庫をちょっと失礼します!」

 

営業 Bくん

「暑いから冷凍倉庫に入ったら、今度は寒すぎるーーっ!!」

 

Aくん

「こらーっ! お前はバツとしてもうちょっとそこで頭冷やしておけーっ!」

 


おわり

Basler SLPコントローラーのご紹介

Basler社と共同開発したBasler SLPコントローラーです。Basler製カメラ※とケーブル1本で通信し、
専用ソフト(pylon Camera Software Suite)から 照明の調光やカメラとの同期などの設定が可能です。
また、カメラと照明の電源を共通化することで、画像処理システムのシステム設計工数や費用削減に貢献します。
※ Basler SLP機能搭載モデルの「ace U」「ace L」「ace2」「boost」が使用可能です。

新たなソリューション創出のための取り組みを開始

ccs x Basler

シーシーエスは、2023年6月にBasler AGの日本法人であるバスラー・ジャパン株式会社と、
日本国内におけるBasler製品の販売代理店契約を締結しました。
Basler社のカメラ・レンズ・照明・画像入力ボード・各種アクセサリーからソフトウェアに至るまで、
幅広い製品とソリューションをご提供可能になりました。

本製品は、シーシーエスのテスティングルームで、
ライティングコンサルタントにご相談いただきながらお試しいただくことが可能です。

ぜひ、下記フォームよりお問い合わせください。

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