光の位相のズレを利用して欠陥を可視化する驚きの方法
(2026年7月)
検査の際に、ワーク表面に付着した汚れを無視して、欠けやキズのみを見たいというケースがあります。
通常のライティングでは難しく、複数回の撮像をして見たい特徴だけを抽出するアプローチが必要ですが、
移動するワークの場合、上手く検査ができないことがあります。
今回は、そんな課題を解決できる最新手法をご紹介します。
登場人物
- ライティングコンサルタント Aくん・・・・数多くの難案件をライティング技術で解決に導くコンサルタント
- 営業マン Bくん・・・元気とやる気だけが取り柄のシーシーエスのムードメーカー的営業マン
- O係長・・・・・・包装容器の外観検査装置の開発を進める担当者
来社のお客様を待っているBくんが、何やら慌てふためいています。
「どわ~!やってしまった!!」
Aくん
「ん?なんだ、なんだ?
って、うわぁ~!ポテトチップスだらけじゃないか~っ!!」
営業マン Bくん
「食後にポテチを食べようとして、袋を思いっきり引っ張ったら、
バーンって破裂してポテチボンバーになってしまった!」
Aくん
「ほら、残りカス食べてないで、早くお客様が来る前に片づけるぞ!」
ピンポーン...。
Aくん
「あ、お客様がいらっしゃったぞ!お迎えするから、きれいにしろよ!」

「O係長ようこそ、さあ、こちらの実験室にどうぞどうぞ!」
O係長
「やあ、Bくん、相変わらず揚げたてのポテトのように脂がのってるね~!」
営業マン Bくん
「やだなぁ~、そんなに褒めないでくださいよ~。」
Aくん
「褒めてもらってよかったな。。
ところでO係長、お困りのテーマってどんなものなんでしょうか?」
O係長
「このカップゼリー容器の上面に貼るラベルの検査をしてるんだけど、
品種が多くて絵柄も様々なので、表面の汚れや破れの観察が全然安定しなくて、
赤外照明でも試してみたんだけど、上手くいかなくて困ってるんだよ。」
営業マン Bくん
「わぁ~♪おいしそうなゼリーがいっぱい!」
Aくん
「確かにこれだけカラフルな品種や透明ラベルがあると、通常の検査ではなかなか厄介ですね。
ちょっと特殊な方法で、見たい欠陥が確認できるか試してみていいですか?」
O係長
「もちろんだとも!」
Aくん
「では、準備しますのでお待ちくださいね。」
営業マン Bくん
「セッティング完了するまでの間、このゼリーでも食べて待ってましょうか!」
O係長
「いやいや、これ、今から検査するうちの大事なワークサンプルだから!」
ゴソゴソゴソゴソ...。
Aくん
「お待たせいたしました!こちらが、今回新たに開発した、
二軸位相シフト照明のLDF-DXシリーズです!」
O係長
「おお!一体どんな画像が撮れるんだろう?」
Aくん
「では早速撮像してみますね。」
パッパッパッパッ!
O係長
「お!照明がストロボみたいにチカチカしたね!」
Aくん
「はい。この照明は発光面の縞パターンを高速で点灯切替をしており、
縦縞4パターンと横縞4パターンの縞を投影して、合計8枚の画像を取得しているんです。」
O係長
「なんと、これだけの短時間で8枚も!?」
Aくん
「はい。そして8枚の画像を合成処理すると、この通りです!」
O係長
「すごい! ラベル表面の印刷柄が消えて、汚れと破れだけが見えてる!
一体これはどうやってるんだ?」

「位相シフト法という画像処理を活用してまして、
90度毎に位相がズレたサイン波の縞をワークに投影して、
凹凸のある破れや、反射率が低くなっている汚れ部分の縞の乱れから演算した
情報を用いて欠陥を検出しているんです。」
O係長
「なるほど、難しくてよく分からないけど、この縞パターンで欠陥が捉えられるのか~。」
Aくん
「はい。縞パターンのピッチも自在にコントロールできるので、検査したい欠陥のサイズや
表面状態に合わせて最適化が図れます。ラインカメラにも対応できる500kHzの
高速点灯切替も可能なので移動体に対しても対応できます。」
O係長
「それはありがたい!検査ごとにラインをストップさせるようなこと出来ないからね。
これだったら、実際のラインにも設置して検査が出来そうだよ。」
Aくん
「それはよかったです!こちらの照明、11通りの発光面サイズをご用意しています。
幅は903mmまでありますので、ワークが多列で流れてくる場合などにも対応可能ですよ。」
O係長
「まさにこの製造ラインが5列で流れてくるので、それを考えるとバッチリだよ!
あれ?Bくん、ワークをいっぱい持ってきてどうするつもり?」
営業マン Bくん
「O課長、このワーク、早く検査して食べましょうよ~!」
Aくん
「わ~! ポテトチップス触った手で、ワーク汚れを増産しないでくれ~!」
O係長
「そんな汚れもバッチリ撮れるところがすごい。。。」
■二軸位相シフト照明LDF-DXシリーズ
LDF-DXシリーズは位相シフト法に特化した縦縞×横縞パターンの高速点灯切替が可能なLED照明です。当社独自の光学技術で、外観検査の高精度化に貢献します。
光沢面や透明体の検査では、反射や映り込みにより欠陥の識別が難しくなります。 位相シフト法※1を活用することで、 ワークに投影した縦横の縞パターンをシフトさせて 撮像した画像に画像処理を行うことで、 表面の微細な凹凸を高精度に可視化し、 キズやヒケなどの欠陥を確実に検出します。
LEDを高密度で実装した発光面パネルの組み合わせで、11通りのサイズをラインアップ。当社独自の光学設計により、検査対象物の欠陥検出に応じた発光面サイズや縞パターンの幅の広さや数などの設定が可能です。
本製品は、評価機貸出のほか、シーシーエスのテスティングルームで、
ライティングコンサルタントにご相談いただきながらお試しいただくことが可能です。
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